DONNECT

エリート脳外科医が30代前半で医局を辞めた理由

医師インタビュー

掲載日 : 2021年3月14日


30代前半のエリート脳外科医は、なぜ医局を辞めたのか。
次なる目標は何か、そしてどのようなビジョンを思い描いているのか。

慶應義塾大学医学部卒業→さいたま市立病院初期研修→慶應義塾大学病院脳神経外科入局→クリニック開業・共同経営(卒後8年目)

DONNECT:本日はお忙しい中、お時間いただきありがとうございます。よろしくお願いいたします。

柳澤Dr:よろしくお願いします。



DONNECT:早速質問に入らせていただきますが、まず第一に、なぜ医局を辞めたのですか?

柳澤Dr::組織に所属するということが、なんとなく合わなかったんですよね。医局が悪いということでは全然なくて、単純に自分が合わないなって感じた。5年目くらいから、自分のやりたいこととかも含めて疑問に感じ始めてはいました。



DONNECT:かなり早い退局だと思いますが、初期研修修了後に医局に入ったのは何故ですか?

柳澤Dr: 流れに乗っただけですね(笑) ほぼ全ての人が出身大学の医局に所属するような環境だったので。



DONNECT: 確かに、初期研修修了の段階で、医局に所属する以外の選択をするってかなり難しいですよね。医局に所属するメリット、デメリットはどのように考えていますか?

柳澤Dr: やはりメリットは最低限の保証があることかな。突然解雇されたりすることはないし、勤務先も保証してくれますしね。自分で場所は選べないけど(笑)

逆にデメリットは、他のドクター、医局員と比較して、差別化できないことだと思います。みんな似たような給料だし、やるべきこと、目標なども似たようなものになってきてしまう。特に私は、住む場所を選べないことが1番の苦痛でした。私がいた医局は各地に出張先があって、しかも脳外科なんで病院の近くに住まなきゃいけないんですよ。



DONNECT:外科系のドクターは、病院の近くに住むのが一般的ですもんね。入局当初は良いですけど、だんだんキツくなってきますよね。5年目頃にはやりたいことに疑問を感じていたとのことですが、現在のクリニック経営以外に、何か他の選択肢はありましたか?

柳澤Dr: 訪問診療も少し考えたんですが、患者さんの家に行ったりするのはやりたいこととは違うかな〜とは感じてました。国の匙加減で保険点数も変わってしまいますし、そういう面でもビジネスとして割り切りづらいと思います。



DONNECT:クリニック経営で大変なことはありますか?

柳澤Dr:勤務医のうちは診療だけやればいいんですけど、経営側は全部やらなきゃいけないんで、そこは大変ですね。採用、広報、教育、税務、労務など全てです。でもそこが楽しいところでもあるんですよね。



DONNECT:柳澤先生は能力が高いんで、診療や手術に飽きてしまっていたという一面もあるのかもしれないですね。今は共同でクリニック経営をされていますが、クリニックのストロングポイント、今後のビジネスプランなど教えていただけますか?

柳澤Dr:今は株式会社としてクリニックを経営しているんですよね。やはり株式会社として経営するのは固いビジネスかな、と思います。また基本的に休診日なしで毎日やっているのが最大の特徴です。あとは、幅広い診療科や自費診療にも対応しているので、その点もセールスポイントです。

雇用側についてですが、うちのクリニックでは何か特別なスキルが必要というよりは、ある程度の能力があれば、誰でも働けるようなクリニックにしていきたいと思っています。医者から搾取するのではなく、医者に還元するような、働きやすい場所を今後も心がけていきたいです。

今後のビジネスモデルとしては、まずはクリニックで地域医療にしっかり貢献するというのが一番ですが、中長期的には、クリニックで得たデータを用いて何かできることはあるんじゃないかと考えています。



DONNECT:踏み込んだ質問で恐縮ですが、収入面はどうですか?

柳澤Dr:まだ開業したばかりですが、勤務医時代よりはやはり良いですよね。一般的な開業医の収入は3000万ぐらいっていわれてますけど、それも人それぞれです。それぞれのワークライフバランスがあるんで、全然暇でもいいやって人もいれば、一年目で1億を超える売り上げを出す開業医もいます。かなりゆとりを持ってやったとしても勤務医くらいは稼げると思います。



DONNECT:収入面がそれだけあるのは、やはり魅力的ですよね。最後になりますが、若手の医師や研修医、医学生に向けて何か一言あればお願いします。

柳澤Dr:今の我々よりも下の世代のマインドは少しずつ変わっているような気がしますね。みんながとりあえず医局って感じでもないと思います。医局を辞めて改めて思いますが、狭い世界に生きることに終始しないで、若い時に是非色々なチャレンジをしてみてほしいと思います。


DONNECT:ありがとうございます。これでインタビューを終わります。今日は貴重なお話をありがとうございました。